BIOSバックアップ電池延長キット
弊社のお客様はPCを自社の装置に組み込まれたり、ラックマウントケースに入れて運用される方法がほとんどです。装置のぴったりの隙間に突っ込まれた状態や、ラックに何台もボルト留めされている状態でメンテナンスの時の苦労は計り知れません。そんな状況で装置を起動したときに突然表示される
CMOS checksum error …
CMOS battery Failure …
・・・そうです。コイン電池が消耗してBIOS設定項目がデフォルトに戻ったり、カレンダー日付が2001年1月1日に戻ったりする”アレ”です。カレンダーが戻ってもOSが起動すればその場は何とかなりますが、OSが起動しなかったり、画面下に1行だけ
Hit F1 key to enter setup.
が表示されている場合、これが現場の人をパニックにさせて「画面が真っ黒で動かない」とだけ伝えられ、現場まで駆けつけたエンジニアの”あるある”です。
こうならないためにはマザーボード上に用意されたCMOSバックアップ電池をこまめに交換する事ですが、冒頭のように装置やラックにがっちり固定されていてなるべくなら外したくない、開けたくない。
そんなときに役に立つのが弊社考案の PKD-CR2032 です。
マザーボードにハンダ付けや特別な改造を施さなくても、コイン電池接地を延長してPCケースの前面などに電池ソケットを延長するキットです。
ダミー電池部分をマザーボードのコイン電池ソケットに入れ、延長ケーブルでフロントパネルまで延長します。
小さい穴からも外部へ取り出せるように途中に極小コネクターが設けられています。
ラックマウントシャーシのフロントパネル部分に電池ソケットを取り付ける。
PCケースのカバーを開けなくてもフロントパネルを開けるだけで電池の交換が可能。
外部ソケットの取り付け穴はタイラップで固定できる長穴が開けてあり、ユニバーサルに取り付け可能。
この方式であれば、定期メンテナンス時にPCを取り出さずにフロントパネルを開けるだけで電池交換が容易に出来るので、1年~2年周期での交換も苦ではありません。また、現場オペレーターの方でも電池交換が容易に可能となりますので、電池をコンビニで買ってきて交換して貰う事も可能です。
但し、PCのAC給電が切れているときに交換してしまうとBIOS設定内容を忘れてしまうので、AC給電された、シャットダウン状態の時に交換する事が肝要です。
余談ですが、型番のPKD-CR2032の名前の由来は、設計担当者に好きな型番を付けて良いと言ったところ、「パカット電池 for CR2032」 → [P]A[K]ATTO [D]ENCHI for CR2032 → PKD-CR2032 と命名されました。
当時AKB48が流行っていたのと・・・微妙に関係があります・・・
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